このコンテンツは、弊社が看護師免許を確認した看護師が執筆しておりますが、ご自身の責任のもと有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。
突然ですが、先輩看護師にこんな指摘を受けた経験のある看護師はいがいに多いのではないでしょうか。
「ノートのまとめ方がきたない!だからミスするんじゃない?」と。
私も新人時代、プリセプターにそう言われたことがありました。
実際当時の私は、ノートにメモした内容は字が汚く解読できなかったり、どこに何を書いたか分からなくなったりと、調べるときにもたつき、せっかくメモした内容が無駄になっていました。
そして、そんな私を見かねたプリセプターは、ノートのまとめ方についていろいろアドバイスしてくれました。
おかげで、一度習ったことについては、ミスをすることなく仕事ができるようになりました。
ここでは私が、実際にどのようにしてノートをまとめていったのか、ご紹介していきます。
看護師のノートは「メモ用」と「まとめ用」に分ける
まずプリセプターに言われたのは、ノートを「メモ用」と「まとめ用」に分けることでした。
「メモ用」に急いで書いたものを、「まとめ用」にきれいにまとめる
メモ用のノートには、どんなに雑でも良いので、先輩看護師から学んだことを一言一句聞き逃さないよう、急いで書きます。
ただ、ご存じの通り、この「メモ」だけではいざ業務中にメモした内容を確認しようとしても、字が汚かったり、どこに書いたか分からなったりと調べるのに時間がかかってしまいます。
ですから、自宅に帰ったら「まとめ用ノート」に、「メモ用ノート」に書いてあることをきれいにまとめ、後からいつでも見直せるようにしておくのです。
「まとめ用ノート」も仕事中にすぐ確認できるようにしておく
「まとめ用ノート」を自宅に置いておく人もいますが、特に新人看護師の方や、転職したばかりの方は、仕事中にすぐ確認できるように、「まとめ用ノート」もポケットサイズのものにしておくことをオススメします。
また、「メモ用」と「まとめ用」のノートを作るだけで満足してはいけません。
まずは、あなたもこのルールを参考にしていただき、最終的に自分にとって一番良い「ノートのまとめ方」を見つけていってください。
私が実践していた「メモ用ノート」のルール
まず、「メモ用ノート」においては、
- 後で調べることは赤色で書く
- 手順の一連の流れは○で囲む
- 新しいことをメモするときは真っ新なページに書く(ほかのメモと混同を防ぐため)
というルールにして、後で「まとめ用ノート」を作る時にまとめやすいようにしていました。
「メモ用ノート」を書いている時は大抵、忙しい時なので「そんな面倒なこと・・・」と思われるかもしれませんが、「この一手間がミス防止につながる!」と思って、習慣化されるまで頑張ってみてください。
メモした「その日のうちに」まとめる
仕事に疲れ果てて自宅に帰ったとしても、なるべくその日のうちに、メモしたことを「まとめ用ノート」にまとめるようにしていました。
なぜなら、時間が空いてしまうといったい何をメモしたのか分からなくなってしまうからです。
また、習ったことをその都度まとめる方が理解しやすいですし、疑問点も解決しやすいです。
私が実践していた「まとめ用ノート」のルール
「まとめ用ノート」は後から何回も何回も見直すため、とにかく分かりやすく・見やすくなるよう工夫する必要があります。
そのため私は、以下のルールを実践していました。
- 病態関連・業務関連・技術関連のページまたはノートを分ける
- 蛍光ペンなどを使用し見やすくする
- ケアなどで必要な準備物品のメモはチェックリスト様式でまとめる
それぞれ詳しく説明していきます。
病態関連・業務関連・技術関連のページまたはノートを分ける
看護師は、どうしても仕事上覚えることが
- 病態のこと
- 業務のこと
- 看護技術のこと
とあるため、それぞれについてページをしっかりわけるか、難しければノートを分けるとまとめやすく、後から確認がしやすいです。
細かい項目ごとにインディックスシールを貼るのもオススメです。
私はさらに細かく、
- 「清潔ケア」
- 「処置」
- 「入院業務」
- 「退院業務」
- 「夜勤業務」
- 「電話対応」
などで分けていました。
分け方は「清潔ケア」のようにすぐに覚えそうなものは大きく分け、確認をする頻度の多いものは細かく項目わけをしてインディックスシールを貼りました。
処置の種類が多い病棟で勤務している人は処置ごとにインディックスシールを貼るのも良いでしょう。
蛍光ペンなどを使用し見やすくする
学生時代、皆さんやっていたと思いますが、注意すべき点や、大事なこと、忘れやすいことなどを蛍光ペンでマークしておくと、後から見直して見やすくなります。
ケアなどで必要な準備物品のメモはチェックリスト様式でまとめる
ケアや処置などの準備物品のメモはチェックリスト様式でまとめると、実際に行う時にチェックを入れながら準備ができますので、物品準備の抜けが減ります。
私が実際にやっていたチェックリストを2つほど簡単にあげます。
チェックリストの例:【手術準備】
(a)手術前々日
- □手術当日の食事を止める
(b)手術前日
- □手術物品が揃っているか確認する
・抗生剤
・平オムツ
・バスタオル
・T字帯
・腹帯 - □剃毛
- □IC
- □手術への同意書の確認
(c)手術当日
- □入浴
- □ルート確保
チェックリストの例:【退院準備】
- □退院処方の確認
- □退院指導
- □食事止め
- □カルテの整理
- □忘れ物のチェック
- □退院後のベッド清掃の確認
最後に
私が新人の頃に作った「まとめ用ノート」は、しっかりとまとめていたおかげで、入職3年目あたりまでは制服のポケットに入れて活用していました。
また、転職した際も同様のことをして新しい職場の仕事をすぐに覚えることができました。
「まとめ用ノート」を作れば、以前習ったことはすぐ実践に移すことができますし、自分が何を勉強するべきなのかがよく見えてきます。
新人看護師の方はもちろんのこと、「いまさらノートのまとめ方なんて聞けない・・・」と思っている新人じゃない方も、もしよろしければ参考にしてみてください。